乃木坂46 『ブランコ』Short Ver.
乃木坂46新曲「サヨナラの意味」のType-Bカップリング、寺田蘭世センターのアンダー楽曲「ブランコ」MVが解禁されました。サンエトとダブルだったもんで、もう、どっちも素晴らしすぎて…見とれてるうちに時間が経ってしまいました。
さて、MVの世界観ですよ。
いやぁ何とも今までにない雰囲気で引き込まれますねぇ…この衣装もそうだし、たいまつとか小道具が想像をかきたてます。
しかし、このMVの内容が…
こればっかりはさっぱり分からず、ずっとうなってました。
謎すぎる…
謎すぎて小松未歩「謎」が頭を駆け巡っておりますよ。
ただ、MVがフルバージョンのうちに、何とか更新します。(Short Ver.になっちゃいました。フル動画はType-BのDVDに収録)
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まずは公式ストーリーを
さて、まずは公式サイトにある解説文を見てみましょう。
16thシングルのアンダーメンバー楽曲「ブランコ」。
10月上旬に神奈川県横須賀市で撮影されたこのMusic Videoは、センターを務める寺田蘭世を中心に、アンダーメンバーが全員で何かを探しに冒険に出ているストーリー。さらには極力カット数を減らした編集で、普遍的な映像に仕上がっております!!(乃木坂46公式サイト)
ううむ。ここから分かるのは「アンダーメンバーが全員で何かを探しに冒険に出ている」ということですね。
横一列に隊列をなして
そうなると、冒頭の小さい画面サイズの2カットは、さぁこれから冒険に行くぞー!とアンダーが集合したということになりますね。
ふむふむ。
で、音楽とともに場面は横スクロールの2分割画面に切り替わります。ここではスーパースローで、メンバーが横一列になり、それぞれ思い思いに歩いています。
色々と細かく気になるMILLION-LOVEな点はありますが、それはまた後ほど…。
まぁここは、集合したメンバーが冒険の旅に出るぞ~っていうシーンですよね。まぁなんか、ほとんどのメンバーが遊んでるようにも見えますが(笑)
で、この作品がそういう横スクロールの作品だということは、1度通しで見れば分かります。なので、最初はこのシーンもそういう「手法」だからそうなんだと思ってましたが、何回か見返してちょっと思いついたことがあります。
パーティ
パーリーピーポー!ウェーイ!…じゃなかった…。
冒険の旅でした。冒険の旅といえば、ロープレです。RPG。分かりやすく言えば、ドラゴンクエストです。で、この横スクロール画面で武器を持ち一列に並んでいるのって、ドラクエでいうパーティです。
(パーティが分からない方はこちらから。ゲーム画面のキャラクターが一列に並んでいるやつです。⇒ドラクエ パーティ – Google 検索)
はい。
ドラクエの目的は、基本は悪の大魔王を倒すという目的がありますが、仲間や宝を探しに行くという要素もあります。ちょいとずれますが、ONE PIECEなんかはそのまま「ひとつなぎの財宝」を手に入れるための冒険ですね。
冒険は何かを探しにいく旅でもあると。
アンダーパーティーは何を探し、何を見つけたのか?
ここで問題になるのは、アンダーパーティーは何を探し、何を見つけたのか?という点。
キーマンはれなちです。
れなちが持っている本、分厚い図鑑はどうやら「珍獣図鑑」と書かれているようです。で、1:13あたりで、れなちが思わず図鑑を落とすほど驚き、前にいるひなちまが指を指した先には…
例のしっぽ。
このMVでずっと登場している、例のしっぽです。高く飛び上がる「それ」は、砂ぼこりを上げてさらに飛んでいきます。
そうなるとこれが「珍獣」になるのか……
………ん?
????
一瞬ですが、この珍獣にもメンバーと同じように名前のテロップが出ます。
名前は「????」
……
……
じゃ、わからんだろーが!
とずっと憤慨していましたが、ドラクエで考えると昔のドラクエって、名前を4文字しか入れられなかったんですよ。この「????」はそれを意識してて、まぁ、これはお遊び要素なのかな…
パーティが持つ武器
とにかく。
アンダーパーティは何か得体のしれないものを探していて、それを見つけたと。で、メンバーは皆何かしら得体のしれない「????」を捕まえるために、思い思いの武器を持っている。
まぁただ、それ武器になるんスか?という物体を持っている人もいますが(笑)A-CHANに至っては、武器持ってない。何ですかあれ?飴ちゃん?盛大にぶっ放してます。あの大きな荷物はまるでトルネコのようだ。
で、そこからダンスシーンをはさみつつ「????」を捕まえようとしているメンバーのシーンですが、一向につかめる気配がない。そもそも、A-CHANは捕まえようともしていない(笑)
で、そこからですね。
このMVの最大の見せ場であり、それこそ????となる場面は。
謎のシーン
ここのシーンは思わず魅入ってしまうんですが、意味を考えるとワケわからなくなります。まず皆が追いかけているのは例の「????」でこれはいいでしょう。
私が感じた謎は3つ。
1.なぜパーティは元の位置に戻ってしまうのか?
パーティーは画面右からアウト…と思ったら、画面左からインしてきます。インシテミル?って映画ありましたね。あぁ話がずれるのはいつものことです。
で、パーティは走って「????」を追いかけている。けども、また元の位置に戻ってしまうと。
ドラクエで言うと「無限回廊(むげんかいろう)」を思い出しました。行けども行けども繰り返し、同じとこに戻ってしまうダンジョンがあるんです。正にその状態に陥っている。
2.なぜ寺田蘭世は飛んだのか?
寺田蘭世がジャンプするシーンが2回ありますね。でもパーティは皆走っていて、蘭世も例外なく走っている。
そうなると、時系列的に、どこでどうジャンプしたねん?という話になってくる。よくわかりません。
3.なぜ蘭世は止まり、翼が生えて苦しむのか…
初見で一番ワケわからなかったところ。なんだその謎の翼は。しかもなんか翼広げて、大空へ飛び立てなさそうな、悪そうな翼(翼に悪いも何もあるのだろうか)
で、なぜそんなにもがき苦しんでいるの?かわいそうに…あの、とまらんぜが…
とまらんぜ(蘭世)が、止まった…?
考察・解説
さて、ここから、私の個人的見解・考察・解説です。
1.なぜパーティは元の位置に戻ってしまうのか?
まずここから。
まずですね、大前提を思い出してみます。
このMVはアンダーメンバーのアンダー曲「ブランコ」のMVです。
乃木坂46のアンダーメンバーが探しているもの、いや、より正確に言えば、追いかけているものは何でしょうか?
そう。
選抜です。
パーティは選抜を追い求めているんです。アンダーメンバーが一生懸命走って、なんとか手に入れたいもの。それは「選抜」です。
「????」には、昔のファミコンのドラクエよろしく、ひらがなで「せんばつ」もしくは「ふくじん」と入力するなんてのは、さすがに深読みのしすぎかな…。【追記】「せんたー」「ふろんと」もいける。
まぁとにかく、あの「????」は選抜の象徴だということになる。
一生懸命、追いかけても追いかけても、たどり着けない、選抜。それは正に無限回廊のように、ぐるぐる(カーテン)と同じ「アンダー」というポジションに戻ってきてしまう、と。
ブランコの “前へ後ろへ” という歌詞も、この辺のことを歌っているような気がしてきて非常に興味深い。
とにかくアンダーパーティは、元の位置に戻ってしまうんです。
2.なぜ寺田蘭世は飛んだのか?
では、寺田蘭世が飛ぶシーン。あれは一体何なのか。
よく見ると、2:38あたりで1度目のジャンプしてましたね。でも、ここでは選抜への「糸口」を掴むことはできていません。
でも、2度目のキス…じゃなかった、2度目のジャンプでは、選抜への糸口を寺田蘭世は掴んでいます。3:03あたり。【追記】届いてはいるけど、掴んではいませんでした。
ではなぜ寺田蘭世は、2度目のジャンプでその糸口に届いたのか?
それはたぶん、歩みを止めたから。
蘭世はパーティの一番後ろにいるんです。一番後ろでジャンプしても、選抜には届きません。しかしそこであえて歩みを止めて、皆が無限回廊の先でループするのを待つとどうなるか?
蘭世は一番前に位置することになります。(2:48あたりで止めた番上の画面を見るとそういう図になります。)
アンダーの一番前で飛べば、選抜に手が届くかもしれない。
3.なぜ蘭世は止まり、翼が生えて苦しむのか…
で、あの状況で歩みを止めるということは、アンダーに置き換えるとどういうことになるでしょうか?
「皆とは違うことをする」ということです。
つまりそれは、他のメンバーとの意図的な明確な差別化であり、他のメンバーと差をつけ、突出するということ。
アンダーで突出したメンバーはどうなるか?
選抜入りします。
しかし同時に、それは走っているアンダーとの決別も意味します。一緒に走ってきた仲間を置いて、飛ぶ。
もちろん、それは別にとがめられることではありません。人と差別化を図って、それが評価され、より高いところへ行く。
当然のことです。
この世界で蘭世は、無限回廊で立ち止まり、一番前に位置すれば、高みへ行けるのではないか?という可能性に気がついた。そして蘭世は立ち止まり、振り向く。振り向いた先には仲間がいる。
この仲間たちを振り切れば、選抜へ行ける…。
私は行きたい。この人たちを振り切ってでも。私はどうしても、高みへ行きたい…。
……
そして、寺田蘭世は飛んだ。
蘭世の翼
すごい。ドラクエのアイテムでありそう「蘭世の翼」すごい攻撃力アップしそう。もしくは凍てつく波動的効果。(ドラクエ知らない方すいません。)
…
で、ここからはもう色んな解釈ができるんですが、最終的に2つの説。
蘭世は皆を振り切って、飛んだと。でもそれはあくまで蘭世の想像でしかなかったと。だから、飛んだにも関わらずまた元の無限回廊に戻ってきてしまった。
そしてまた蘭世は立ち止まり、振り向いたところであの「蘭世の翼」が現れます。もしかしたら蘭世は、何度も何度もループして、同じように飛び続けたのかもしれない。
けれど、選抜には入れない。
あの蘭世の翼は、仲間を半ば裏切る形で飛び続けた蘭世に対するある種の「罰」で、選抜の象徴「????」が、蘭世に架した十字架であると。
これがまぁひとつ「十字架説」とでも言っておきましょう。こっちの説がすっきりはするかなぁと個人的には思っています。
で、もう一つの説。
罰が翼であるというのは、ちょっと矛盾しているような気もする。だって、小さいとはいえ翼ですから、飛べそうな気もする。だとしたら「????」が蘭世の強い気持ちを汲み取って、翼をさずけた。
しかしその代償として、激しい苦しみを与えた。だから蘭世はあんなに苦しんでいるというのがもう一つの説。
まぁこっちは「レッドブル 翼をさずける説」とでも言っておきましょう。(長いわ)
【追記】よく見ると蘭世の手は、尻尾に届いてはいるけど、掴めてはいませんでした。前の位置で飛んだ分、1度目のジャンプよりは距離は縮まっているけど、それでも掴めてはいないんです。
で、3:07あたりで画面がぶわっと光って、元の位置に戻ります。ループです。この光が無限回廊のループする瞬間を表しているのかな?もしくは蘭世への魔法みたいなものか。
その魔法は「????」が捕まりそうになると発動する。十字架説にしろレッドブル説にしろ、蘭世に翼と痛みを与える、何かしらの魔法なのかもしれません。
深読みすれば、アンダーの皆を出し抜いて一人飛ぶのではなくて、正攻法で走って掴め、という選抜の化身ともいえる「????」のメッセージ…?【追記ここまで】
最後のシーン
ふぅ。ようやくここまで来た。
まず、どちらの説だとしても、そんな蘭世を他のアンダーメンバーは受け入れるでしょう。選抜に行きたい気持ちは皆同じ。蘭世を責めることはしません。だけど、苦しむ蘭世を、どうすることもできない。
仲間でもあるけど、助けることはできないんです。
普通のドラマならですよ、あそこはもっと蘭世に駆け寄ってもおかしくないわけですよ。でも微妙な距離感がある。もしかしたらその後で、やさしく駆け寄ったかもしれない。でもそうなる前に場面が切り替わる。
つまりこれは、アンダーという場所は、戦いの場所でもある。ということを暗示しているように思えます。私たちは戦っている、ライバルでもある、でも仲間でもある。だからその次のダンスシーンでは、羽が生えた蘭世も受け入れて、踊っている、と。
もうちょっと。
そしてそして、最大の謎がまだ残っています。最後のシーン。翼の生えた蘭世とアンダーメンバーの面々が、カメラ目線で微笑みかけています。後方にはドラゴンのような珍獣、おそらく「????」の姿も見えます。
蘭世が手招きをし、「????」の鳴き声がうなり、物語は幕を閉じます。
これは、誰に向かって微笑みかけ、手招きしているのか。
鑑賞者である私たちへなのか、実はこの視点が珍獣「????」の視点で、珍獣に向けてなのか(奥にいるのはまた別の何かで)それとも違う誰かなのか?
ここは頭を悩ませました。
寺田蘭世は誰に向かって手招きしているのか?
最後の私の回答としては、先ほどの「十字架説」「レッドブル 翼をさずける説」(やっぱ長い)どちらの説をとっても、答えは同じです。
これは、3期生へ向けたメッセージです。
どちらの説にしても、蘭世は痛みを伴うんです。
傷つくんです。
傷ついても、それでも高みを目指すんです。乃木坂46のアンダーは戦っているんです。競争が激しい戦場で。いつか選抜に入るという思いを抱いて。
そんな戦場へ「おいで」と言っている。
3期生はその戦場でこれから戦っていく。アンダーメンバーだって、蘭世だけでなく、高みを目指してい歩んでいく。
そう。
いま立っているその先へ。
つま先の向こうに広がるその先へ。
(決まった)
乃木坂46 『アンダードキュメンタリー ~つま先の向こうに~』予告編
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カナヲ
あ、カナヲに触れるの忘れちゃった。まぁね、でもストーリーというより、あの冒頭のカナヲが、もう頭にこびりついて離れませんね正直。
カナヲがループする。
カナヲの無限回廊。
カナヲが無限増殖。
乃木坂46 アンダー曲『ブランコ』
前に後ろに、カナヲ…
【追記】蘭世の名前「RANZE」の「Z」だけが、変形していますね。この形は尻尾の先の形のようにも見えますし、あとはループのマーク「∞」の軌跡を辿ることも、できなくもないです。
「Z」だけ変形しているのは蘭世(らん「ぜ」のZ)だけが気づき、飛んだ。という意味と、アルファベットの最後に位置する「Z」、つまり最後尾の「Z(蘭世)」だけがループの謎に気づき、飛んだ。という解釈もできます。【追記ここまで】
※乃木坂MV考察シリーズとして、『サヨナラの意味』『あの教室』も深読みしています。詳細は下記よりどうぞ。
『ブランコ』は、表題曲「サヨナラの意味」のカップリング曲としてType-Bに収録です。