「もう森へ帰ろうか?」歌詞意味考察|てちが燃やしているもの【欅坂46】

もう森へ帰ります。ありがとうございました。

欅坂46の「もう森へ帰ろうか?」MVが公開されましたね。

いつも通り解説しちゃいますよ!

今んとこサッパリ意味わかんないけどね。

大体書いていくうちに深まってくるからきっと大丈夫でしょう。

私のあまりのヘボさに、スマホのガラスを割らないようにご注意ください。

 

もう森へ帰ろうか?

さてさて、この「もう森へ帰ろうか?」MVは「大量生産されるアイドル」をテーマに制作されたMVだそうで。

確かに見てると、工場?みたいなとこでメンバーが同じ動きしてると、ロボットみたいな感じがしますよね。

それにしても欅坂46のメンバーって地べたに寝っ転がってるMV多いですね。監督の趣味なんでしょうか。

とか言ってると怒られそうですが、物語は寝っ転がってる欅ちゃんの中から、てちが立ち上がるところから始まります。

…と、先走りました。

まずその前に、MV冒頭のこの赤い蛍光灯のギザギザした、なんか心のコアみたいなものは一体…?

 

赤い蛍光灯

赤い蛍光灯が点灯するところからMVが始まりますね。赤い光が点いたら、てちやメンバーが起き上がる。

今んとこよく分かんないけど、赤い蛍光灯は欅坂メンバーを動かすエネルギーっぽいですよね。

光が灯ると動き出すと。その光を原動力に動く様は、やはりロボットのような感じがします。

ほんであの最初の地下室だけじゃなくて、あらゆるところにこの赤い蛍光灯があります。

 

防護服とゴーグルMV

てちは立ち上がってどこ行くんかいな?と思ったら、サイレントマジョリティーのジャケ写の渋谷川よろしく、下水道のようなところを歩いていきます。

ここで防護服を着た見張りのようなやつがいますね。

ゴーグルでは過去のMVが流れています。そして手には赤い蛍光灯。ライトセーバーみたいな。

これが何を意味しているのか?さっぱり分かりませんよね。

見張りだったらてちを襲ってきそうなもんだけど、何かぬぼ~っと立ってるだけ。

オマエ、なんなんだよ。

と、ついツッコんでしまいます。アイツ何なんでしょうか。

ちょっと思いめぐらせてみると、コイツらはアイドルのなれの果てじゃないでしょうか?

エネルギーを使いまくって故障したアイドルロボット。

過去のMVの中に閉じ込められて、生かさず殺さず。赤い蛍光灯は最後の唯一のエネルギー源で。

オソロシイ…

アイドル卒業後の活動が各方面でクローズアップされていますが、アイドルの将来は決して明るいとは言い切れないところがあります。

使い倒され、もはや過去の幻想の中で生きるようになる…ということか…?

と、これだけ見たらアイドルへの侮辱ともとられかねないんですが、どうも違う意図がある気がする。

 

誰がアイドルを殺すのか?

アイドルが大量生産されるのはなぜか?そら売れるからですね。

CDが売れない音楽不況の中、100万枚売るのって握手会とか直接会える系の離れ業しかありません。

問題は、売った後。

アイドルファンの皆さん、他に浮気せずに、ずっと今の推しを推し続けられますか?

色々と人生のステージが変わっていく中で、推し変したり、推すグループが変わったり、そもそもアイドルヲタ卒業したり…

うつろいやすいですよね。

アイドルはファンの応援で成り立っています。ファンがいなくなったら…傷ついたアイドル本人を守るのは、防護服ぐらいしか無いんじゃないでしょうか。

過去の栄光=過去のMVをずっと見続けるくらいしか、救いが無いんじゃないでしょうか?

あぁ、突きつけられる。ファン心理。だから…

 

もう森へ帰る

このまま生産され続けて、ロボットのように動かされ、人気があるうちはもてはやされるが、人気が無くなったらポイ。

そんな殺伐とした世界とはオサラバ。

だからてちは、森へ帰ります。あんなSNSの悪意に満ちた世界から、雑音の無い森の世界へ。

もともとアイドルにならなければ、罵詈雑言、噂、人気の可視化で傷つくことはなかったんです。

もう十分さ。もう十分傷ついた。だから帰ろう。おうちに帰ろう。

で、MV後半のキャンプファイアーのような炎。

これは木を燃やしてますよね。森の木を燃やしてますよね。

森がてちやアイドルの故郷だとしたら、故郷の木を燃やしているわけです。

ここ、テストに出ます。

森の中の木を燃やして、エネルギーになってるんです。赤い蛍光灯の光も、元々はこの森の木を燃やして出てくるエネルギーです。火力発電ですな。

てちで言えば…

故郷、愛知に存在した「平手友梨奈」という個人を燃やして、てちはアイドルとして存在しているんです。

顔と名前を出して活動している以上、故郷ではもう元の「普通の女の子」には戻れません。

だから、「もう森へ帰ろうか?」って言ってますが、実はもう帰れないんじゃないかと。

故郷の森は、焼かれている。これからも焼かれ続ける。

歌詞に注目すると「ユートピア」って言葉が出てきます。

アイドルの世界がユートピア(理想郷)だと思っていた。

だけど、そこはユートピアじゃなかった。

あの森こそユートピアだという結論に至っています。

だけど…

もう帰れないんですよ。あの森へは。

今やあの森こそユートピア(理想郷)になってしまったんです。

ユートピアはユートピア。あくまで理想。存在しません。

だから…

「もう森へ帰ろうか?」は、行き場を無くしたアイドルの心の葛藤を描いているんじゃないかと思います。

MVの最後に音だけ心臓がドクドクっと鳴っています。(イヤホンで聴くと聞こえます。)

てちは森へ帰っています。赤い蛍光灯も最後は消えました。

ここだけ見たら、森へ帰ってめでたしめでたしです。

でも、心臓は高鳴る。

一度戻ったとしても、やっぱり燃やし続けるしかない。

何を?

命です。

アイドルになった以上、命を燃やし続けなければいけない。

ユートピアはどこにも無い。

この痛烈な厳しさは、アイドルだけじゃなく、ヲタクを含めた一個人に突きつけられます。

おまえの現実はどこだ!?

ユートピアは現実逃避なんです。どこに行っても、厳しい現実は変わらない。

アイドルになったら夢が叶った幸せ~!なんて生易しいものじゃない。

と、いやぁ本当、非常に心をえぐられる作品が「もう森へ帰ろうか?」です。心臓の鼓動は、4:48あたりですね。(Shortバージョンになっちゃったんで、見れません…)

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