「安西先生・・・! バスケがしたいです・・・・・・」
これは『スラムダンク』の三井が言った有名なセリフです。
中学生時代の三井が決勝でもう逆転できないと諦めた時に、「最後まで希望を捨てちゃいかん。あきらめたらそこで試合終了だよ」と湘北の監督だった安西先生に言われて、それで諦めていた三井が息を吹き返し、逆転して優勝します。
そして湘北に入学するが、後に湘北のキャプテンになる赤木に負けてケガをしてしまいます。そしてインターハイ予選には出れず、そこで活躍する赤木の姿を見て自分の居場所はないと感じてバスケを辞めるのです。
しかしその2年後、湘北バスケ部の宮城と桜木を潰しに不良となった三井が体育館に現れます。ボロボロになった三井の前に現れたのは恩師である安西先生。涙をうかべ三井は・・・
このシーンに涙を流した人はたくさんいるでしょう。私もです。でもなんでそれが『欲望リインカーネーション』の記事の冒頭で話すのかと言うと、まさにこの歌の世界が三井とリンクするからです。
『欲望のリインカーネーション』とはそもそも何か?
2016年5月25日に発売された乃木坂46の2枚目のアルバム『それぞれの椅子』に収録された楽曲です。この曲にはMVもありませんし、もちろんタイアップもありません。すごいレア曲ですね。
また、2018年1月10日に発売されたアンダーアルバム『僕だけの君~Under Super Best』にも収録されています。
人は欲望の生き物
AメロとBメロは、がむしゃらに日々頑張っていたのに結果は自分が望むものではなかった。(選抜落ち、昇進できない、好きな人が振り向いてくれないなど)
だから色んなものを悪く言ったりする。あの子は媚びを売っているからとか、みんな見る目がないとか言って、もういい諦めようと潰れていく。
でもサビでは欲しいものは欲しい。どうしても叶えたい夢がある。誰になんと言われても、ダメだと分かっていても。
またAメロとBメロって現在社会を歌っているようにも思えます。代わりはいくらでもいる。そうやって人が人を切って、強いものだけが生き残って、弱いものは朽ちていく。でも世の中はそんな事は気にしない。だって必要な人間だけで社会は回っているから。
でも弱者だって欲望はある。だから何度でも立ち上がる。呪縛を解き放ち戦場へ。
腕を組むのは恐怖
この曲のサビの振りは腕を組んでいます。なんで腕を組んでいるのでしょうか。
腕を組む人の心理は、自分を守る、反抗的、怖がっている、居心地が悪い中で自分を落ち着かせるという心理が働いているそうです。
1度倒れた人がもう1度立ち上げるのって怖いですよね。だから怖がりながらも前を向いて、社会に立ち向かっていくのです。
気づいたら片想い
8枚目のシングル『気づいたら片想い』で今までずっとアンダーにいた樋口日奈さんと和田まあやさんが初めて選抜に選出されました。
樋口日奈さんは選抜発表後の2014年1月27日のブログでこう話していました。
【1th~7thまでアンダーで頑張ってきましたが、ステージの脇から選抜メンバーのキラキラした姿をみていて、いつか日奈もあの場所に立ちたいな…って思ってました。
正直…
楽しかった事もたくさんありましたが、
同時に、辛い事苦しいこともたくさんあり、何度も何度もくじけそうになりました。
それでも、今まで何とか頑張ってこれたのは、日奈を応援して下さる皆さんがそばにいてくれた事。
心の支えです。】
ひなちまファミリー全員で掴んだ快挙ですね。
ずっと脇からあそこに入りたいという欲望と支えが、潰れても何度も立ち上がれたのですね。
そして『気づいたら片想い』していた場所にたどり着けたのです。
参考資料:http://blog.nogizaka46.com/hina.higuchi/2014/01/016467.php
欲望者
悔しい気持ちはずっと心にあふれています。それがあるからイマニミテイロ!って思って人は強くなっていくのです。シーソーのように落ちた距離が多いほど、坂を駆け上がる力も強いのです。
2015年5月10日の『乃木坂工事中』でセンター討論会をやっていました。その中で、高山一実さん、若月佑美さん、秋元真夏さん、井上小百合さん、衛藤美彩さんがセンターになりたいと言っていました。
レッスンの際の鏡が見たいとか、ダンスフォーメーションでの移動が少ないとか、カメラに抜かれる数が圧倒的に多いとか理由は色々でした。
みんな色んな考えを持ってやっているんだなと改めて思える会でした。でも欲望はもっともっと持っていいとも勝手ながら感じました。みんなで手を挙げて言って欲しいですね。
「秋元先生・・・! センターがしたいです・・・・・・」